- 三月の招待状/角田光代
- ¥1,470
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角田さんの新作ということで、しかも「離婚式」というのを聞いていたので
楽しみにしていた本でした
でも、結果は肩透かしという感じも。
登場人物たちがまさに自分と同じ世代なので、その空気感とかわかるがゆえに、
すごく身近な話だけれど、その先に感じることはあまりない。
という気分になりました。
今、自分はこの時期をもう通過したよ、という気分
何故かわからないけれど、読んでる間中お酒が飲みたくて、とりあえずビール出してきて
飲みながら読みました(笑。
学校を卒業しても、バブルもはじけて就職だって楽じゃなかったし、社会に出て妥協や苦労を
それぞれ経験しての今。34歳という年齢はもう若くはないけれど、立派な大人といえる
ほどにちゃんとできない何か。
タメなゆえにあるライバル心や嫉妬心。そして共感。
ずっと「なんだかなー」って思っていた重春が、誕生日だからちょっと豪勢に行こう、オレ金あるよ
って言うところや、結婚式当日の様子、セレクトする音楽などが冒頭の「離婚式」との
対比でぐっと若者の気配を感じられて
同じ世代ばかりの話の中にちょっと新しい風が入ったような、そこがなんかよかった。かな。